あなただけじゃない 40代 夫からセックス拒否される女たち

はじめに

気が付けばセックスレス。

セックスレス夫婦なんて沢山いるのかしら?

本当はうちぐらいしかいないのかな?

みんなの事情はどうなんだろう?

 

気になるけど、安易に口に出すことが難しい性の問題。

なぜ夫は私を拒否するの?

どうすれば解消できるのかしら?

正解がわからず悶々と悩んでいるだけでは前に進めません。

今回は、40代の深刻なセックスレス事情とそこから見えるセックスレス解消方法をお伝えしたいと思います。

 

1.あなただけじゃなかった【40代 深刻なセックスレス事情】

ママ友に明日の子どもの時間割は聞けますが、お宅のセックス事情なんて聞けるわけがありませんよね。ましてや、「うちは夫がセックス拒否してくるんだけどなんでだと思う?」なんて絶対に聞けません。

とはいえ、気になる隣のセックス事情。
実際に夫側の理由でセックスレスになった方々の意見をみていきましょう。

 

1-1. 肉体的負担や老化が原因のセックスレス

「学生時代はいつでもセックスしたかったです(笑)だけど社会人になって、性欲が落ちたって実感があります。特に35歳すぎたあたりから性欲がぐっと落ちたというか無くなったかもしれない。」

 

「眠いんですよね。とにかく休日は寝ていたい。セックスする時間があれば寝たいです。」

 

「僕だってね、年を重ねてきましたから。髪の毛もたよりなくなってきたし(笑)、お腹も出てきました。同じように奥さんも老けてきたなーって。当たり前のことなんですけど、そうしたらなんかもう性欲がわかなくなってしまって。」

 

「私、ちょっとEDぽいんですよ。妻は病院に行ってみたらって言ってくれるんですけど、恥ずかしくて行けません。また失敗したらと思うと、もうセックスしない方がましだと思ってしまいます。」

「自分の事を棚に上げるわけじゃないけど、昔はもっとこう、恥じらいがあって可愛かった。素の姿を見せてくれるという意味ではいいけど、性欲対象では無くなっちゃいましたね。」

 

1-2.精神的負担が原因のセックスレス

「昇進して、仕事が面白くてしょうがないんです。その一方で大変さも増しました。仕事への精神的消耗が激しすぎて、言葉は悪いかもしれませんが、セックスも奥さんを気遣うのも今は無理です。」

 

「共働きなんですが、とにかく時間もお金もありません。休日も妻とはバラバラですし、いつもお互い疲れている。セックスどころじゃないです。」

 

「妻のことは尊敬しているし、愛していますが、妊娠への期待が大きくなればなるほど、プレッシャーも大きくなる。妊娠していなかった時の落ち込みようを思うと、子どもはもういいじゃないかと口をついてしまいそうになります。年も重ねてきたので、諦めるという手段もあっていいかと思うんですけどね。」

 

『この日はセックスするから!』って宣言が滅茶苦茶プレッシャーで怖いです。悪いとは思うけど、仕事の予定とかいれたり遅く帰ってみたりしてます。」

 

「お恥ずかしい話、セックスがうまくいかなかったときがあったんです。そのときに、『できないなら無理しなくてもいいのに』っていわれて。また失敗したらと思うと、もうセックスする気にはなれません。

 

「うちは妻から誘われたことは1度もなく、いつも私からです。でも誘ってもほとんど断られてきてもう限界です。次にもしセックスするときは妻が誘ってくれる時でしょう。多分ないとは思いますが。」

 

「いい奥さんなんですよ。かいがいしく家事や育児をやってくれて、本当に助かります。本当完ぺきで抜け目が無さ過ぎて、ちゃんとしてます感が逆に引け目じゃないけど、家でも気が休まらないというか。ちょっと抜けてるくらいが可愛いもんなんですよ女性って。」

 

「なんていうか、彼女はもはや家族なんですよね、もう。身内と性行為できます?できないですよね。」

 

いかがでしたか?

夫がセックスをしたくないのは肉体的・精神的疲れやストレス、性欲の減退、パートナーへの不満などが主な理由です。

細かく見ていくと、妊娠へのプレッシャーや、セックスに対する過去の失敗のトラウマ、パートナーが家族同然過ぎて性欲がわかないなど多岐に渡りますが、どういった理由をみても仕事や家事、育児で忙しすぎることががセックスレスのベースにあるように感じます。

 

2.夫拒否のセックスレスの原因はこの3つ

夫のセックス拒否が意外と多く、理由も加齢やストレスなど様々ということが分かってきました。

とはいえ、このままで良いと2人が納得しているのであれば問題ありませんが、そうでないのなら、何らかの形で解消を目指す必要があります。

 

ここでは体やホルモンの仕組みからセックスレスの原因を探っていきたいと思います。

 

2-1.「したいとき」年齢的ピークにずれがある理由

性欲や性衝動は「テストステロン」という男性ホルモンと、「エストロゲン」という女性ホルモンによって引き起こされるわけですが、男女間で分泌量のピークに年齢的な差があるということは実はあまりよく知られていません。

 

「テストステロン」の分泌量は男性の場合、10~20代がピークの後、減少していく傾向にあり、女性の場合は分泌量自体は少ないですが40歳を過ぎてもある程度の分泌量が続きます。

また、女性ホルモンとして有名な「エストロゲン」は20歳代後半~30歳代前半ぐらいに分泌量のピークを迎えることから、女性の両ホルモンは18歳ぐらいから45歳くらいが分泌のピークになるため、男性と女性で性欲のピークにずれが生じる事になり、年代による男女の性欲の差異はホルモンの仕業だということになります。

 

また、このテストステロンは脳からの命令によって分泌量が変化します。つまり性的な脳の刺激が多いほどテストステロンは多く分泌されるということになります。 

視覚や聴覚などはもちろん嗅覚など五感を刺激するようなことが多いほど、性衝動が起きやすいと考えられます 。

 

2-2.○○○○○できないのがセックスレスの原因に!

脳への性的刺激が必要だということ以外にも重要なことがあります。

 

それは、【リラックスする】ということ。

 

というのも、リラックスモード、つまり副交感神経が優位な状態の時にこそ勃起や女性の湿潤が促進するから。ちなみに、射精するときは交感神経が優位になって促されるそうです。

このように、人間の体は私たちが知らないだけで実はとても複雑で繊細であるため、仕事で疲れていたり、興奮が覚めなかったり、落ち着かない状態では体がセックスモードに移行しにくいというわけです。

本記事の1章にある夫がセックスしたくない理由にもつながってきたようにも見えますね。

セックスレス解消のためのリラックスできる夫婦関係や、リラックスできる家作りも考慮してもよいかもしれません。

 

2-3.日本の閉鎖的性の価値感がセックスレスを促進している

ホルモンの分泌は脳が統制している、そして、自律神経(交感神経と副交感神経のこと)は脳につながっています。ということは性に関する男女の差異は脳にからくりがあるのでしょうか?

 

「男性脳と女性脳」 皆さんも一度は聞いたことがある言葉でしょう。

男女においては肉体的に差異があるように、脳にも違いがあると言われてきました。

しかし最近の研究においては性差よりも個人差の方が大きいのではないかという見解が主流となってきています。

もちろん性差によって、○○といった傾向が強い、多く見られるという見解はあれど、それでも男性脳だから、女性脳だからとカテゴライズできるほどの研究結果は出ていません。

 

 つまり、セックスレスの3つ目の原因は脳ではないようです。

 

ジャパン・セックス・サーベイ2020のデータによると、「40代女性の約半分はセックスが必要と感じている」としながらも「セックスを女性から求めるのはわずか5%」に過ぎないことがわかっています。

これは、40代女性の半数はセックスが必要だと感じているのにも関わらず、自分からセックスがしたい、必要だと言い出すことができるのはわずか5%の女性しかいないということを表しています。

この背景にはいったい何があるのか?
それは「性に対する日本の風潮や社会的倫理」があるのではないでしょうか。

 

女性が社会進出を果たし、男女平等はもはや当然のこと、誰もが生きやすい社会を目指すというのが社会的理念になりつつある現代。

しかし、男性がキャバクラや風俗に行くのは仕事の一環とでもいえば許され、女性が性に少しでも開放的だと非難の的になってしまう、母親なのに奥さんなのにと行動をとがめられてしまう、性的欲求は生物の原理であるのに、女性から求めるとあさましいといわれてしまう、「男性だから」「女性なのに」という枕詞が現役である日本の風潮や社会的倫理が今でも根強く残っているのはご承知の通りかと思います。

 

そんな時代遅れな日本の風潮や社会的倫理=ステレオタイプがゆがんだセックス感につながり、セックスレスという悩みを生み出していると言えるのではないでしょうか?

 

3.セックスレス対処法 まずはこれにトライ

セックスレスの問題には二人だけの問題ではなく、体や社会そのものが関わっていることが見えてき多用に思います。

 

とはいえ、2人がセックスレスを解消する手段は夫婦間にはないわけではありません。

2人の間で取り組めるセックスレス対処法を考えて行きましょう。

現在セックスレスであっても過去には問題なくセックスしていたわけですから、現在の何かが問題であるはずです。

 

そこで、その問題を洗い出し、解決するために、日常に小さな変化を取り入れて実践してみるのはどうでしょうか?

大きく変化させるのはあなた自身とてもパワーが必要ですし、もし大きく変化させたのにパートナーが全く気付いてくれなかったり、変化が大きすぎて逆に不安がられることもあるかもしれません。しかし、小さな変化であればそこまでパワーは要りませんし、パートナーが気づかないのであれば修正すればいいだけの話です。

 

3-1.小さなことからコツコツと

▷実践 過去にできていたこと

ちょっと付き合い始めたころや、自然に触れあえたあの頃にできていたことを思い出してみませんか?

例えば、出先で手をつないでみたり、2人の時間を増やしてみたり。.1日に5分だけいつもより多く話をする機会を作ってみる、相手の話をちょっとだけ大げさに頷いてみたりするなど、パートナーの方を私は向いているよというアピールは知らず知らずのうちに2人の距離を縮めることになります。

 

▷実践 相手の笑顔が見られることを考える

付き合う前や付き合った初めの頃は相手がどうやったら喜んでくれるか、相手の笑顔が見たくて色々と考えるのが楽しかったことはありませんか。サプライズはもちろん、彼の好きな料理を作ったり、彼の好きなスポーツや映画について勉強してみたりしたことがあるのではないでしょうか?

あまり難しく考えずに、自分がしてもらって嬉しいことを何か1つ考えてみるのはどうでしょうか。

 

▷実践 思っていることを伝えること

「挨拶」と「ありがとう」と「ごめんなさい」。

意外とできてないことはありませんか?

やってもらって当たり前、言わなくてもわかるはず。

一緒にいる時間が多いほど、近しい存在になればなるほどそうした思い込みや甘えは出てきます。

それでもやっぱり「ありがとう」「助かったわ」なんていわれるとやってよかったなって思いますよね。近しい存在だからこそ礼を重んじ、思っていることを伝えることが大切です。

 

3-2.小さな変化から生まれる新しい関係

セックスレスは1人では解決することができません。そしてセックスレスはとてもデリケートで複雑な問題です。だからこそ話し合いが必要であり、その話し合いには信頼関係がなければ成立しません。

 

よくドラマなどで「あなたに私の気持ちなんてわからないわよ!」「俺の気持ちがおまえにわかってたまるか!」なんてセリフが出てきますが、わかるわけがないですよね。

だってあなたは私じゃないから。

わかってほしいならわかってもらえるまで話し合うべきです。

そして話を聞いてもらうためには、まず相手の話を聞くこと、そして相手が話をしたり、聞いてくれる環境を作ることが重要です。

小さな変化を取り入れていくことで、今までとは違う2人の関係性が生まれることがセックスレスの解消の糸口になることは間違いありません。

 

3-3.セックス拒否=あなたの人格否定ではない

この記事を読んでいる方の中には、セックスレスを解消するために沢山悩んだり努力をしてきた方や、にもかかわらず望んでいた結果が伴わなかったり夫に無下に扱われて心が折れてしまった方もいると思います。

 

でも、これだけは覚えていてください。

セックス拒否=あなたの人格否定ではありません。

 

悩んでいるうちに、どうしても「私が悪いから」とか、「私の何がいけなかったんだろう」と自分を責めてしまう事があるかと思います。実際にそうやって自己否定に陥る友人を何人か見てきましたし、SNS上で見かけることも多くあります。

しかし、これまで伝えてきたことから見えるのは、決してあなたが悪いわけではないということです。もし仮にあなたが悪いのであれば、相手も悪いのです。

あなたの悪いところや嫌に思うことを伝えてくれなかったのですから。

 

夫がセックスを拒否する理由の多くは「セックスをするのがしんどい」だけで、「あなたが嫌いになった」わけではないのです。

 

おわりに

信頼に基づいた夫婦関係の構築がセックスレス解消の糸口になることをお伝えしてきました。

それでも夫婦二人での解決が難しい、もうどうしていいかわからないということもあるでしょう。その場合はセックスレス専門のカウンセラーやアドバイザーに相談するをお勧めします。

 

身近な人に相談しても解決しなかったり、余計にこじれたという話を聞きますし、夫婦二人での解決が難しいということは、それだけあなたの傷や痛みが大きい=重症だということです。怪我をすれば病院に行くように、プロに相談することで解決をめざせばいいと思います。

もうそれ以上傷つく必要はありません。

セックスレスで悩むあなたが少しでも明日に希望が持てることを心から願っています。