目次
1.はじめに
夫婦間のコミュニケーション、あなたは満足していますか。
「結婚当初はあんなに話が尽きなかったのに、最近は事務的な話題ばかり。
ちっとも会話を楽しめていない。」
「私が話をしても夫は生返事ばかりで話をきいてくれない。」
「仕事で生活時間がずれているから、
じっくり話し合うことがしばらく出来ていない。」
相思相愛で結ばれたはずの2人でも、結婚してしばらく経つと
『コミュニケーション』の不満が生じることはわりとよくあることのようです。
書店に行くと、夫婦のコミュニケーションを題材にした書籍を数多く目にします。
そんなところからも、コミュニケーションに悩んでいる夫婦が多いのではないかと
容易に想像することができますね。
夫婦間のコミュニケーションの問題は、
たいていの場合、ちょっとした『すれ違い』から始まります。
血のつながりのある親や子供と違い、もともと他人だった者どおしですから、
少しくらい『すれ違い』が生じるのも仕方ないのではないか、なんて思いますよね。
でも、『すれ違い』によって夫婦間に生じた亀裂を小さいうちに修復しておかないと、
溝はどんどん深まり、セックスレスや浮気、最悪の場合、離婚に繋がるような事態にも
なりかねません。
当記事では、夫婦間のコミュニケーションのすれ違いを軸に、夫婦円満の秘訣について
解説していきます。
あなたの夫婦仲の悩みを解決する一助となれば嬉しいです。
2夫婦のすれ違いってどういうこと?|すれ違いの背景
夫婦の『すれ違い』がもたらす影響について、冒頭で触れました。
そもそも夫婦間の『すれ違い』は、なぜ生じるのでしょうか。
ここでは『夫婦間のすれ違い』を、「時間的なすれ違い」「価値観の違いからくるすれ違い」「きもちのすれ違い」の3つに分けて解説していきます。
2-1 夫婦のすれ違い1|時間的なすれ違い
夫婦間に生じる『すれ違い』のうち、一番わかりやすいのは、「時間的なすれ違い」
でしょう。
全世帯の約6割が「共働き」と言われる昨今、夫婦で生活時間帯にずれがあることは
珍しいことではありません。
どちらかがシフト勤務だったり、はたまた夜勤があったりすれば、一緒に食事がとれない
どころか、休日が合わない、日によっては顔を見ない、ということもふつうにあります。
もちろん仕事は生活に欠かせませんので、時間的なすれ違いが生じるのはある程度は
仕方ないのですが、「仕方ない」でその状況に甘んじていると
「気付いたら夫婦間のコミュニケーションがない!」
「たまに休みが一緒だと居心地が悪い。」
「相手が何を考えているのかわからない」
などと、悲惨な状況にもなりかねません。
月に1回は同じ日に休みを取る、1日のどこかで、たとえ15分でも一緒に過ごす時間を
作るなど、なんらか2人の間で一緒に過ごす時間を作るためのルールを決めるのも、
すれ違い対策としてオススメです。
2-2 夫婦のすれ違い2|価値観の違いからくるすれ違い
夫婦間に生じる『すれ違い』には、『価値観の違い』も含まれます。
恋焦がれていた恋愛時期と違い、結婚生活は人生とともに長く続いていく『日常』です。
生活リズム、生活習慣、食の嗜好、休日の過ごし方、家事や育児の考え方、保険の加入、
貯金や投資、車やマイホームの所有に関する考え方…挙げたらきりがありませんが、
日常を共に過ごす上で、考え方や習慣の違いがあってもなんら不思議ではありません。
お互い、別々の環境で育ってきたのですから、むしろ当然ですね。
恋愛時期なら多少我慢したり、相手に合わせることで、大きな問題にならなかったこと
でも、一生続いていく『日常』となっては、お互い譲れないものも出てくるでしょう。
『すれ違い』が生じるたびに話し合い、お互いの考えをすり合わせることができていれば、
そこまで深刻な問題に発展せずに済むことですし、むしろ、すれ違いを乗り越えることで
絆が深まっていくものでもあります。
ただ、何となく衝突を避け、その場をやり過ごしてきてしまうと、気付いたときには、
修復が不可能なくらい深刻な亀裂になってしまったということにもなりかねませんので、
注意が必要です。
価値観の違いがあることが問題なのではなく、価値観の違いがあることを前提として、
話し合いができる関係性を築いていけることがとても大切なのです。
2-3 夫婦のすれ違い3|気持ちのすれ違い
夫婦間に生じる『すれ違い』3つ目は、『気持ちのすれ違い』です。
些細なことで生じるわりに、放っておくと修復が難しくなる…ほかの2つに比べて、
少し厄介な『すれ違い』かもしれません。
「私はこんなにやっているのに!」
「ちっとも私のことをわかってくれない」
「話を聞いてくれない」
「疲れて帰宅したら、一方的に今日の出来事を聞かされて参る…」等々。
どれも夫婦あるあるで、特別なものではありません。
この気持ちを直接相手にぶつけることが出来ていたら、まだいいのです。
そこから「歩み寄り」ができますから。
でも、相手に気持ちをぶつけることをせず、こうした気持ちの1つ1つが自分の中で蓄積
していったらどうなるでしょうか。
その心の中を想像するだけで、少しぞっとしますよね。
こうなる前に、些細な「ひっかかり」の段階で自分がどう感じているか、どんな気持ち
なのかを、相手にきちんと伝えることが大切です。
3夫婦にありがちなコミュニケーション
前章で、『すれ違い』を初期のうちに解消するためには、「話し合い」「コミュニケーション」が重要なカギであることを見てきました。
そんな当たり前のことを…と思われるかもしれませんが、夫婦間のコミュニケーション
には、夫婦だからこその難しさがあります。
知らず知らず、間違ったコミュニケーションをとってしまっていることも。
五百田達成著『不機嫌な妻 無関心な夫』では、このあたりをわかりやすく説明していて
オススメです。
そちらを引用して少しご紹介しますね。(以下引用)
(引用ここまで)
いかがでしょうか。
思わずうなずいてしまうものもありますよね。
この書籍の中では、全部で50個の上記のようなヒントが提示され、解説してくれています。
気になる方は是非チェックしてみてくださいね。
それぞれの解説は本書に譲るとして、全体的にハッとさせられるのは、
本書で挙げられている「間違ったコミュニケーション」は、相手が他人だったら絶対にやらないと思えるものばかりであることです。
相手が他人だったら使わない言葉や言い回しを、パートナーには使ってしまう…
夫婦だとどうしても「家族だからわかってくれて当然」という甘えが出てしまうんですね。
本書の中でも、
「相手を家族ではなく、他人。失礼な言い方はしない。」
「夫婦はシェアハウス仲間。マナーを守る」
といった文言で、パートナーに対して持つべきマナーが提示されています。
パートナーを一旦「他人」と捉えると、どんな気遣いや言い回しをするべきか、
わかりやすいかもしれませんね。
4. 夫婦コミュニケーションのすれ違いを解消する秘訣 3選
ここまで、夫婦の間に生じやすい『すれ違い』の種類やその背景、間違いやすい夫婦間のコミュニケーションについて触れてきました。
最後に、夫婦コミュニケーションの『すれ違い』を解消するために、どんなコミュニケーションをとったらよいのか、その秘訣を3つご紹介していきます。
4-1.すれ違い解消の秘訣1|夫婦二人の時間を作る
まず大切なことは、2人の時間を作ることです。
共働きだったり、子育て中だったり、それぞれ忙しいことはあるでしょう。
『なかなかタイミングが合わない』これも本当にそうなのでしょう。
それでも、夫婦2人の時間を作るべきです。
夫婦2人の仲は、日々のコミュニケーションの積み重ねの結果ともいえます。
一緒になると決めて夫婦になった以上、夫婦2人の時間を作ることは、ある種お互いの
『義務』なのです。
日々のコミュニケーションを重ねる約束をしたわけですから。
・朝食を共にする
・一緒に通勤する
・帰りに待ち合わせて買い物をする
・会話を楽しみながら食器の後片付けをする
・夕食はバラバラでも、食後のお酒を共にする
・布団の中でおしゃべりする
なんでもいいんです。
短くてもいいんです。
一日にたった5分でも、2人だけの時間を持ち、2人の会話を楽しみましょう。
子供の話、親の話、家事の話…といった事務的な話題ではなく、『2人の話』をすることがポイントです。
今日の会話の続きが、明日につながり、またその先へとつながっていく。
1年先が、5年先が、楽しみになる。
日々のコミュニケーションを重ねるって、素敵だと思いませんか?
4-2.すれ違い解消の秘訣2|相手を他人だと思う
夫婦コミュニケーションのすれ違いを解消する秘訣・2つ目は「相手を他人だと思う」です。
夫婦間のいざこざは、大抵「近づきすぎるから起こること」に端を発しています。
心理学用語で「ヤマアラシのジレンマ」という言葉があるのをご存知でしょうか。
「鋭い針毛を持つヤマアラシは、互いに寄り添い合おうとすると、自分の針毛で相手を
傷つけてしまうため、近づけない、というジレンマ。ショーペンハウアーが寓話として
用いた表現とされる。」 (『実用日本語表現辞典』/webirio)
どんなに仲良い二人でも、近づきすぎるとお互いを傷つけてしまう。
適度な距離感は大事だよ。
そんなことの例えで使われたりする言葉です。
前章でも『不機嫌な妻 無関心な夫(五百田達成著)』に書かれている内容に触れて伝えましたが、「相手を家族と思う」のではなく、「相手を他人と思う」とうまくいきます。
「コーヒー要る?」「要らない!」
「ちょっと醤油取って。」「自分でやって。」
こんなこと、相手が他人なら言いませんよね。
相手を「家族」だと思ってしまうと、どうしても不躾なコミュニケーションになりがち
です。
もちろん悪気はないのでしょう。
「あなたならわかってくれるはず」という『甘え』があるのです。
相手が近い存在だからこその、ちょっとした『甘え』。
ただそれだけです。
「それくらいいいでしょう?」そう思いますよね。
でも、その「ちょっとした」「ただそれだけ」が、なかなかクセモノなのです。
繰り返しになりますが、夫婦仲は日々のコミュニケーションの積み重ねです。
相手へのちょっとした甘えだったつもりのコミュニケーションが積み重なると、
いつも機嫌が悪い、いつも冷たい、わかってくれない…といった「大きな」
「恒常的な」『不満』へとつながります。
常に相手を「他人」だと思ってみましょう。
顔を合わせたら挨拶が、何かしてもらったら「ありがとう」という言葉が
2人の間に生まれるでしょう。
わかってほしければ、わかってもらえるように伝えるでしょう。
相手が不快にならないか、言葉を選ぶでしょう。
些細なことかもしれませんが、大切な夫婦円満の秘訣です。
4-3.すれ違い解消の秘訣3|共通の趣味を持つ
夫婦コミュニケーションのすれ違いを解消する秘訣・3つ目は、『共通の趣味を持つ』です。
これは見ての通りなのですが、共通の趣味を持つだけで、いやでも『2人の時間』が生まれます。
休日のタイミングが合わなくても、何とかしてタイミングを合わせる努力をするでしょう。
趣味のための準備をしたり、買い物をしたり、イベントに行ったり、2人で過ごす時間が
確実に増えますし、話題も生まれます。
歳を取ってもずっと続けていけるような趣味だったら、この先も夢が広がりますね。
いきなり趣味を見つけるのが難しい、という事であれば、休日の前の日に、少し夜更かし
しながら映画を観ることからはじめてみてはいかがでしょうか。
まずは映画を観ることが共通の趣味になるかもしれませんし、場合によっては、映画から
ヒントを得て、別の趣味が生まれるかもしれません。
5 おわりに|円満な夫婦であるために
いかがでしたか。
些細なことの積み重ねで、夫婦間の『すれ違い』が作られていることをみてきました。
傷つけるつもりはないのに、なぜか口論や争いになってしまう。
そんな悲しいことはありません。
好きで一緒になった2人です。
できればお互いストレスなく、夫婦で楽しい時間を過ごしたいものですよね。
いくつか対処法をご紹介してきましたが、
思い当たる節があるな~という方は、試してみていただけたら幸いです。
それもなかなか難しいなという場合は、『すれ違い』が『深刻な溝』になる前の段階で、
専門家に相談するのもおススメです。
夫婦仲は日々のコミュニケーションの積み重ね。
すれ違いを解消して、夫婦円満に過ごして頂きたいなと願っております。
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